“デロダックはサンナイトを見捨てた人間であり自然変動にも関係する”
この噂が皆に広まり追われる身となった私。イブスキは「大切な友達だから」
と共に長い旅に出ることを決めてくれた。自分の、イブスキの為にも真実を知る。九狐に会って話を聞かなければいけない。
くじけそうになりながらも炎の山を越え、途中出会ったアーソルに助けられながら樹氷の森を抜けて遠く遠くへと歩みを進めた。
氷雪の霊峰の麓で突然現れたサンナイトに「九狐があなた方を待っている」と告げられた。しかし、真実が目の前にあると分かった途端不安になってしまった。
「デロダックなら大丈夫。ワタシは、デロダックを信じるよ」
イブスキがそういつもの笑顔で私の背中を押してくれた。
私がイブスキを信じないでどうする。真実を知るためにここまで来たんだから。
「ありがとう、イブスキ」
真実を知りに行こう。この先に待っているんだ。
頂上は吹雪で体が凍りそうなほど寒い。イブスキは小さな体を震わせている。
「いた!デロダックたちを見つけたぞ!」
その声の主は九狐ではなく、私たちを追ってきたフーダンたちだった――。
つづく。